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米粉
米粉
米粉とは米を浸水し、細かく製粉したものです。
米粉は水分をしっかり含み、粘り気の出るグルテンを含みません。
そのためお菓子作りではケーキはしっとり、ふんわり。クッキーはサクサクの軽い仕上がりになります。
料理でも揚げ物の衣やとろみづけなどに使えます。
目次
米粉の種類
米粉は大きく分けるとうるち米を原料に使っている米粉ともち米を原料に使っている米粉に分かれます。
また、製法による違いもあります。
一度お米を蒸してでんぷんを糊化してから乾燥させて粉にしたアルファー型と呼ばれる米粉と生のまま製粉した米粉、ベーター型と呼ばれる米粉に分かれます。
小麦粉に強力粉・中力粉・薄力粉と種類が分かれているように、米粉にもいろいろな種類があってそれぞれ商品によって製粉方法やお米の品種などが違ってきます。
そのため何の料理に使うかで米粉の選び方が変わってきます。
また、各種メーカーによる製粉技術のバラツキや原料米の違いから、米粉を使ったレシピがレシピ通りに仕上がらないといった問題もあったため農水相が2017年に「米粉の用途別基準」を策定しました。
分類は以下のようになっています。
1番 菓子・料理用
2番 パン用
3番 麺用
具体的な用途が明確になりそれぞれの米粉に適した料理やお菓子がわかるようになりました。
お米の主成分であるデンプンにはアミロースとアミロペクチンという2種類のデンプンがあります。
もち米はアミロペクチン100%のお米に対し、うるち米はアミロースが17%から23%程度含まれます。
お米に含まれるアミロース含有量が低いほど粘りが強くモチモチした食感になり、高いとパサパサした食感になります。
米粉として利用する場合にも糊化した際の粘りの強弱に出るのでどんな料理やお菓子に使うかで仕上りが左右されます。
※糊化とはデンプンが熱を加えることによってのり状になってしまうこと。
一般的に米粉パンや麺類などは高アミロース米が向いていると言われて、ケーキやクッキー、和菓子などは低アミロース米が向いていると言われています。
米粉の性質、吸収量の違いの調べ方
焼き菓子に使う米粉は注意が必要で水や油を吸いやすい米粉を使うと生地が膨らむのを邪魔します。
そこで米粉の性質を知るのによく行われるのが吸水実験です。
同量の粉と水を混ぜ(米粉10gに水10ml)粉がサラサラなのか、クリーミーなのかボソボソなのかを確かめる方法です。
粉がサラサラになる状態のものが焼き菓子向きと言われています。
実際にいろいろな米粉で実験して見たところ各メーカーによって違いました。
クリーミーになった粉やボソボソになった粉に水分量を足して蒸しパンを作ってみましたが膨らみ方も甘みも食感も違いました。
吸水量が低い(粒子が細かい)米粉はふんわり焼き上がります。
吸収量が高い(粒子が粗い)米粉はずっしり重い仕上がりになります。
みなさんもお手持ちの米粉でどういう状態なるか確かめてみてください。
料理に使う場合は、米粉は小麦粉に比べて油を吸いにくいので揚げ物の衣にすると余計な油を吸わずカロリーが抑えられさっくり揚がります。
米粉も片栗粉やコンスターチ、葛粉同様にとろみづけに使えます。
水を加えて加熱するとでんぷんが糊化しとろみがつく仕組みです。
ただし、米粉でとろみをつけると白濁するのであんかけなど透明に仕上げたいときは片栗粉や葛粉が良いです。
米粉の保存方法
米粉は脂質が少なく酸化しないので常温保存です。
冷蔵庫に入れると水分を含んでしまうので頻繁に使わない場合はサイズの小さい米粉を買うと良いかもしれません。
まとめ
米粉は製粉方法の違いによって粒子の大きさ、損傷でんぷん(粉砕中にお米のでんぷんについた傷)が異なるため水分の吸収量に差が出ます。
水を加えた時の状態がトロトロした場合は吸収量が低いのでケーキや米粉パンに向いています。
ダマになる場合は吸収量が高いので料理全般や揚げ物向きと言えます。
それぞれの米粉の特徴を生かしてとろみづけや揚げ物の衣お菓子作りなど毎日の料理やおやつに使ってみてくださいね。
今日のおやつは米粉パンケーキと甘酒クリーム。
簡単おやつです。
使用した米粉は富澤商店さんの製菓用米粉です。